独学でプログラミングを学べと勧めがち

プログラミングを学びたい初学者に対して「スクールなんていらないから独学しようぜ」と言うアドバイスを定期的に目にするので、意見の整理がてらひとつ書いておきたい。

独学者の生存バイアス

まず自分も基本独学でやってきた人間なので人に独学を勧めがちな癖がある。

例えば漠然とプログラミングが学びたいと相談されればドットインストールProgateのようなオンラインの学習サイトを勧め、具体的な開発環境やフレームワークを学びたいと言われればその公式のチュートリアルを勧める。
それで終わりである。

スクールのパンフレットなどを持ってきた場合は金の無駄じゃないか?とやんわり翻意を促す。

相談者がこれでプログラミングを学び始めた試しはないが、ならばその程度の気持ちだったのだと判断して話は終わりである。
本気なら独学でなんとかするでしょ、と。

ただまあ客観的に考えるとこれは生存バイアスから来る偏狭な意見であり、一面的に正しいかもしれないがおそらく大枠では間違っている。

まず独学と言うのは良いことばかりではないこと、そして世の中には独学は苦手でも教わればできる人もいるということ。

何でも独学でなんとかしろって言うのは「教わろうと思うな、盗め」みたいなもんだと思えば割と前時代的にマッチョな考え方であり、褒められたものでもない。

独学の良いところ悪いところ

独学は学びを深めるのに有効な手段の一つであるが、メリットデメリットそれぞれある。

まずメリットは好きな時にマイペースで学ぶことができ、かかる金銭的コストも少ないこと。そのあたりを重視する人には性に合っている。
自分もそういうところがあり独学を好む。

一方でデメリットとしては時間がかかることや、間違ったやり方を覚えてしまうことなど、学習効率の悪さが挙げられる。
例えば経験者に聞けば3分でわかるところで悩んで3時間費やしたり、正しいやり方ならすんなりできるところ我流で強引に突き進んで無駄に苦労するなど。

独学で学んでいけることは強みではあるが、それだけに頼るのは逆に弱みになりかねない。時間が無限にあるならいいのだが。

スクールは良いスクールを選べるかが重要

独学で最初の一歩を踏み出すことができる者にとってスクールは必須ではないが、そうでない者にとってスクールで教えを得ることは妥当な選択となる。

あとは良いスクールを選べるかどうか。

スクールに関してはどこがいいのか、と言うと実際に通ったこともないので勧めようがないのだが、N高のプログラミングコースフィヨルドブートキャンプなどは評判も込みでよさげに見える。

今後相談されたときには最終的な判断は相談者本人の責任であると念押しした上で、これらのスクールを勧めてみようかなと思っている。

独学でやっていける人も良いスクールで教わることができればかなり時短になるだろう。

ちなみにスクールには無料のところもあるがタダほど高いものはない。何も考えずに飛びつくのはやめておくのがいいと思う。
行く前に入学要項をよく読んで、無料になる条件をきちんと把握しておくべき。

そもそもの話

プログラミングで生計を立ててるからって、それを志す初学者の相談に適切な答えが返せるとは限らないんだよね。
相談する方もされる方もそこを勘違いしがち。

ただまあ顔を知ってる知り合いに相談され時くらいは多少はマシな答えを返せるように、以上のごとく考えてみた次第。