Notionでプロジェクト管理してみようかなと思い調べたこと
Notionよく分かってなかった民が書く割ととりとめのない内容。
プロジェクト管理に使ってみようとして把握したことや、運用を考える上で疑問に思ったことをまとめる。
以下は基礎+具体的なHowToがあってオススメの本。
この本を参考に1時間Notionを触る時間を設ければだいたい分かる。嘘だった。数時間かな。
Notionの概要
リアルタイムなコラボレーションが可能な情報共有ツール。
Notionというプロダクトの構造を一言で雑に説明すると「データベース機能を持ったWISIWIGのWiki」だろうか。
単なるWISIWIGの文書管理ツールとしても優れた機能性と使いやすさを持っているが、重要なのはデータベースの存在。
Notionではデータベースの役割を持ったページを作ることができ、データベース間のリレーションや参照も設定できる。
ウェブ開発者的にはNotionのデータベース=一般的なDBのテーブルと言う理解で間違いない。
データベースに対してテーブルビュー、ボードビュー(カンバン)、カレンダービューなど6種類のビューを適用して見せることができ、ビューごとにフィルタリングやソート条件を設定することでデータを柔軟に扱うことができる。
データを変更すればすべてのビューの表示も更新されるので、複数のページで一貫性のある内容を保持できるのが便利。
テンプレート機能などと合わせてカスタマイズ性が高く、しかも容易。
これによりプロジェクト管理や帳票管理のノーコードツールとしてのポテンシャルを持っている。
なぜプロジェクト管理にNotionを?
この問いの答えとしてはプロジェクト管理ツールに文書管理も集約したいとなったときに、両方を高い基準で満たせるのがNotionだから、になるかと。
要求を満たせるなら使うツールは少ない方がいいので。
プロジェクト管理だけならBacklogやJira Software、Asana、Wrikeなどでもいいし、専門のツールの方が使い勝手や機能性はさすがに高い(ただRedmineとかはUIが古代すぎてきつい)
なお文書管理ツールとしてはNotionは現状トップクラスのプロダクトと言える。
競合は色々あるけどConfluence(簡単なタスク管理もできる)あたりがガチ競合なのかな。
これらのモダンなツールに比べると、もはや普通のWikiはちょっとしんどいかなぁという気持ちになる。
ワークスペース、ページ、ブロック
知っておくとよいNotionの基本。
ワークスペース
情報共有の一番大きな単位。
ワークスペースの中にページを作成してドキュメントを書いて行くかんじ。
ワークスペースにメンバーを追加することで、そのメンバーもワークスペースにページが作成できるようになる。
ページ
ドキュメントの単位。
データベースもページとして扱われる。
ページ同士に階層構造を持たせることができ、ページの親子関係はサイドバーからドラッグアンドドロップで柔軟に変更できる。
ページの階層はいくらでも深くすることが可能。
ページ単位でゲストに共有することが可能。ゲストはワークスペースのメンバーと違ってページの作成はできないが、閲覧と更新ができる。
共有したページの子ページや孫ページなど配下のページも共有されるので、プロジェクトのルートとなるページを作って共有すれば運用は可能だろう。
ブロック
ページの中身はブロックを置いて編集していく。
テキスト、見出し、箇条書きといったたくさんの種類のブロックがある。
WordPressのブロックエディタに似ている。
ブロックを作成するのにMarkdownも使えるし、コピペもできる。
データベースとビュー
Notionを使うなら外せないデータベース機能。
Notionの概要で説明した通り。
- ひとつのデータベースを複数のビューで見ることができる
- カレンダービュー、タイムラインビュー、ボードビューなどプロジェクト管理に便利なビューがある
- ビューごとにフィルターやソート条件を指定できる
- データベース間でリレーションを設定することもできる(多対多が可能なリレーション)
Tipsとしてデータベースと閲覧用のビューは別のページにした方がメンテしやすい。
プランと料金
気になるお金の問題。
https://www.notion.so/ja-jp/pricing
個人や小規模のチームで使うならばフリープランでほぼ充分かと。
作成したページをゲスト10人までに共有することができるので、小規模なチームかつ開発者が自分ひとりのようなケースであればそれだけでも機能するはず。
自分以外にもページの作成ができるようにしたければメンバーを追加する。
ただしフリープランだとブロック制限(コンテンツの分量に制限がある)がある。ワークスペース全体で1000ブロックらしいので、これで足りるかどうかはドキュメント量次第。プロジェクト管理に使うならタスクの追加でブロックを使うので早晩足りなくなる気がする。
フリープランで不便があったり対応できないことがあれば月10ドルのプラスプラン、月18ドルのビジネスプランを検討する。
チームメンバー1人につき課金されるので、メンバーが増えればそれだけ料金がかかる。
チームで本格的に使い始めるならプラスプラン以上欲しいだろうか(ゴリゴリに使ってるのにページ追加できるのが自分だけとか嫌だし)
ページの共有範囲
Notionのワークスペース内の情報はメンバーやゲストでないと見られないので、いつの間にか全世界にオープンになっていたという事故はない。
ただしページの共有から「ウェブで公開」した場合は、URLさえ分かれば誰でも閲覧できる状態になるため取扱注意。
その他
テンプレート機能
Notionでワークスペースを作成するとデフォルトで色々なページができていて、情報の洪水にウワッとなってしまうのだが、あれらはテンプレートから作られている。
サイドバーの下部の「テンプレート」から呼び出してページ作成に使うことができる。
軽くどんなものがあるか見てみて、適宜カスタマイズして使うとよさげ。
またデータベースのデータを追加する際に、自作のテンプレートを利用可能。
議事録データベースなどを作る際にはテンプレートがあると便利。
チームスペース
比較的新しい機能。
ワークスペース内にチームスペースを作り、情報共有の範囲を絞ることができる。
チームスペース内のページはチームのメンバーでないと閲覧、更新できない。
チームスペースがない頃はプロジェクトに参加するメンバーが違う場合はワークスペースを分ける必要があった。つまりチームごとにワークスペースが必要だった(すべてのページはワークスペース単位で共有されるので)
が、チームスペースができてからは同じワークスペースのまま複数のチームを運用できるようになったというわけ。
アクセス許可にオープン、クローズド、プライベートとあり、参加条件が以下のようになっている。
- オープン: 誰でも自由に参加が可能
- クローズド: 招待されたメンバーのみ参加可能(チームスペースが存在することは誰でも知ることができる)
- プライベート: 招待されたメンバーのみ参加可能(チームスペースが存在することはチームスペースのメンバーにしか分からない)
チームスペースの運用が実際のNotionユーザーにどれくらい広がっているのかはよく分からない。なくても困らないケースは多そう。
Wiki機能の意味がよく分からなかった
2023年の4月とごく最近追加された機能。
NotionてもともとWikiみたいなもんじゃない?と混乱した。
実際に使ってみると配下のページの一覧が見られるだけ?
と思いきや、配下のページがデータベースになり、オーナーと有効期限を設定できるようになる。
有効期限が過ぎるとオーナーに通知が飛ぶので、情報の鮮度を保つことができるという(更新の必要がないものは無期限にもできる)
便利。でもWiki機能って名前が悪いと思う。