読書デバイスとしてのiPadの実力を試した
結論としてはなかなかいいかんじ。
画面が大きいというのは偉大だ。
とりあえず手持ちの技術書とかPDFにして全部つっこみたくなった。
紙の本と比べると
いいところ
- 検索できる
- 拡大縮小が思いのまま
- どんなに分厚い本だろうと余裕で持ち歩ける
- 何冊でも余裕で持ち歩ける
技術書だと検索できるのがけっこう大きい。普通の本ではそれほど必要ではかもしれないけど。
あとはとにかく省スペース。
何百冊だろうが容量の許す限りiPadのスリムボディにすべて収まるというのはなかなかアツいものがある。
出かけるときに電車の車中読書にどの本を持って行こうか迷うこともなくなりそうだ。
負けてるところ
- 目が疲れる
- 若干重量が重い。ズッシリ。
紙より液晶の方がやっぱり目は疲れる。
のんびり読みたい系の本はiPadで読むかどうか判断に迷う。
なので雑誌なんかは紙のまま読んで、捨てるときPDF化とかそんなかんじにしようかと思っていたりする。
重さに関しては重い本もあるので一概には言えないが、ちょっとした文庫本なんかに比べると明らかに重くてずっと持ってるのがしんどい。
長時間の読書には抱えるように持つとか工夫が必要。
遜色ないところ
- バッテリを気にせず読める
- 寝そべりながらだらだら読める
- キビキビ動くので表示待ちでストレスを感じたりすることはない
バッテリはかなり長持ち。
音楽聞きつつ半日くらいは読書できそう。
「バッテリ切れたら読めない」を負けてるところに入れようとしたが、実際のところ気にならないほどなので遜色ないとした。
あとはなんでも好きなスタイルでリラックスして読める。
布団の中でだらだら読んだりとか。
これぞ長年夢見た真の寝そべりコンピューティングではないか。
動作もスムーズでストレスのない読書を楽しめる。
アプリ比較
読書に使うアプリはDropboxとGoodReaderの組み合わせが実用的には今のところ最強。
Dropboxは他のアプリにファイルを投げられて、PDFの同期にとてもとても便利なので、どのリーダーを使うにしろ必携と言えましょう。
PDFの検索がいらないならi文庫HDが本に近い素敵なUIでおすすめ。自分も検索いらない本はこっちで読みそう。
無料にこだわるならCloudReaders。
KindleやiBooksは今のところ残念ながら日本語のコンテンツがないのですよね。
GoodReader
いろいろ読めるビューワーアプリ。
PDFを呼んでいるとメニューが隠れるので戸惑うが画面の真ん中あたりをタップすると出てくる。
これは多くのアプリで共通の挙動な模様。
◎ PDF 索引が利用できるのがいい感じ
○ 文書内のキーワード検索
○ 明るさ調整
× フォント単位のズーム
△ ブックマークの使いやすさ 十分に簡単だが追加時のデフォルトに難あり
○ 価格 有料だが115円でこれなら安い
○ コンテンツ追加の容易さ Dropbox連携が最強に見える
○ 読書位置記憶(いったん閉じて開き直したときに閉じる前のページを表示)
× ページめくりのUI 縦スクロールのみ 本っぽくない
Dropbox連携が便利すぎる。
DropboxアプリからGoodReaderを開くこともできるし、GoodReaderからDropboxの認証をしてのぞきに行くこともできる。
大きなPDFを読む場合はGoodReaderからの方がプログレスバー出るのでダウンロード時間が長くても不安にならない。
画面ロック機能がついているけどiPadでは標準でついているのであんまり意味がない
あとテキスト変換も画面が広くなったiPadでは余分な機能ではなかろうか。
以下の項目が実装 or 改善されれば他の追随を許さないリーダーになると思う。
- ページめくる時に横送り
- ページ単位のズームではなく文字のズーム
- ブックマーク追加の改善
人によってはメモ機能とかも欲しいのかしら。
i文庫HD
青空文庫リーダー。
PDFも読める。本を読んでるって感じのUIがかなり素敵。
PDF内のキーワード検索ができないが、青空文庫は検索できるので今後に期待。
青空文庫に興味がない人にとっては価格が高いかもしれない。
○ PDF
△ 文書内のキーワード検索(青空文庫のみ PDFは不可)
× 明るさ調整
△ フォント単位のズーム(青空文庫ならできる)
○ ブックマークの使いやすさ
× 価格 900円
△ コンテンツ追加の容易さ ほかに比べるとちょっと難しいか?
○ 読書位置記憶
◎ ページめくりのUI めくるアニメーションが小気味よい
明るさ調整できないのは地味に気になる点かも。
コンテンツ追加はDropboxから投げられるしiTunesからもできるので不便は感じないかもしれないが、URLのダイレクト指定とかFTPとかちょっと敷居高いかんじがした。
CloudReaders
横にページ送りしていくタイプ。
本の感覚と近いからなのか、横に送るスタイルはしっくりくる。
無料にしてはいいかんじ。
○ PDF
× 文書内のキーワード検索
○ 明るさ調整
× フォント単位のズーム
× ブックマークの使いやすさ 機能がない
○ 価格 Free
○ コンテンツ追加の容易さ wifi経由でアップロード
○ 読書位置記憶
○ ページめくりのUI 横送りいい
フォント単位でのズームができないのはPDFである以上仕方ないのかなあ。
実はPDFの知識がそんなにありません。
wifi経由のアップは8080ポートを使ってhttpdが立ち上がって、MacやPCからアップロード画面を使える。
(どうでもいいけどマルチタスクになったらこのあたりのポートの競合とか起こりそうだ)
Kindle
PDFは読めない。
× PDF
× 文書内のキーワード検索
○ 明るさ調整
○ フォント単位のズーム
○ ブックマークの使いやすさ しおり+ボタンを押すだけで追加 さくっとしおりに飛べる
○ 価格 Free
○ コンテンツ追加の容易さ
○ 読書位置記憶
○ ページめくりのUI 横送りいい
× 日本語コンテンツがない
なんかサンプルで読めるものがついてたらよかったのに。
って思ったら一応0.00ドルでゲットできる本があった。
和書はないが洋書が充実。しかもディスカウントが激しい。
でも洋書で買うとしたら自分にとっては技術書しかあり得ないのでキーワード検索できないのは微妙だ。
もろもろの微妙さゆえに今のところは微妙アプリ。
iBook
PDFは読めない。
× PDF
× 文書内のキーワード検索
○ 明るさ調整
○ フォント単位のズーム フォント変更も可能
○ ブックマークの使いやすさ
○ 価格 Free
○ コンテンツ追加の容易さ
○ 読書位置記憶
◎ ページめくりのUI 実際めくってるみたいなUI
× 日本語コンテンツがない
UIはさすがにいいかんじ。
日本語コンテンツが追加されればあるいは・・・というかんじ。
英語以外になんだか漢文で三国志正史とか論語とか漢文で読める。これは懐かしい。
しかし論語も注釈なしじゃ何もわからんなw
PDF Viewer Pro
○ PDF
× 文書内のキーワード検索
× 明るさ調整
× フォント単位のズーム
○ ブックマークの使いやすさ
△ 価格 115円だけど
○ コンテンツ追加の容易さ
○ 読書位置記憶
× ページめくりのUI 上から下にスクロール
正直有料のくせにCloudReaderに負けてる。
Proって言えないと思う。
ウェブをブラウジングしながらPDFを探せるのと、wifi経由のウェブインタフェースでのファイルアップロードは簡単。
このアプリを試したあたりでPDFリーダーと電子書籍リーダーは目指すところが必ずしも同じではないんだってやっと気がついた。
その他アプリ
Evernote
○ PDF
× 文書内のキーワード検索
× 明るさ調整
× フォント単位のズーム
× ブックマークの使いやすさ
○ 価格 Free
○ コンテンツ追加の容易さ
× 読書位置記憶
× ページめくりのUI
PDFが一応見られる。
しかし電子書籍リーダーではない。数ページのちょっとしたPDFならOK。
ファイルが大きいとやや読み込みを待たされる。
そしてノート追記したらPDF閉じててしかも再度開くと最初のページからとか切ない。
同じ土俵に上げて比較するものではなかった。正直すまんかった。
Dropbox
直接PDFを読むものではないがGoodReader、i文庫HD、CloudReadersといったいろんなアプリにPDFを投げられる。
これは絶対入れるべき。
その他のビューワーアプリ
iPDF Reader Free
PDF文書自体がキーワード検索で探せる。
リーダーとしての機能は高くないけど検索の切り口的にちょっとおもしろくてまとまった資料が見つかりやすい。
見つけたファイルはE-Mailで自分に送れるのが便利なので自分のiPadの中で生き残りアプリになった。
有料版もあるが自分の求めているものと一致してなさそうなのでパス。
iPDFにとてもお世話になるようならお布施的な意味合いで買うかも。
Smily Docs
有料のくせに強制終了しまくるうんこアプリだった。
Bookman
ちょっとしたタップですぐファイルが閉じるし、読書位置もリセットされる。
とりあえず作ってみましたというかんじの手習い的アプリだった。
iAnnotate PDF
1200円とか高いので試す勇気がない。
だがたぶん自分のほしいものではない気がした。