ふりかえり 2011年
何もしていないようで思い起こせば色々している、色々しているようで大したことはしてないような、そんな一年でした。
あれ、去年も同じこと書いたような・・・
まあ今年の振り返り行きましょう。
よかったこと
- 経済的には人並みに過ごすことができた
- 箱根に引っ越した
- TDDBC 福岡2に参加した
幸いにも長期の受託的案件が続いているのでお金に困ることはなかった。(大事!)
一方で自己のサービスやアプリでの収益は相変わらず低調だった。このあたりはちょっと考えるところがある。
TDDBC 福岡2は本当にでいいイベントだった。
調子に乗ったので来年はもうちょっと外に出ていきたい。
箱根に関しては温泉地に住むという積年の思いつき(積年の構想なのに思いつきの域を脱していないようなもの)を実行に移してみた。
結果、温泉よりも家を出ればすぐツーリングコースというバイク生活に適した環境がうれしいという斜め上の感想になった。温泉地意味ねえ。
しかしまあ箱根は四天王としては最弱レベルなのでまだ結論を出すのは早い・・・
よろしくなかったこと
- 気がつくとマルチタスキング
- お蔵入りが多すぎる
- 余計な深追いに時間を費やしすぎ
要するに無駄な動きをしていることが多かった。
一人で仕事をしているのである程度のマルチタスキングは避けられないが、関心の赴くままあちこちに手を出して、いらぬマルチタスキングを招いていたのはいただけない。
またその結果として作り途中のまま放置してお蔵入りしているものが多かったりするのでもうね。
途中まで作って放り投げたものが思いつくだけで5個くらいある。
昔から詰めの甘さには定評があるワタクシですが、これはさすがにどうかと。
それから余計なことを深追いしすぎて、必要なことに費やす時間が足りなくなることが多々あった。「なんでこんなに物事が進まないんだ?」という疑問を感じて振り返ってみるとそういうことだった。
具体的には自作のライブラリに「きっと未来に必要になる機能」を実装したりとか。(もちろんそれが必要になることはなかった)
TDDのRed→Green→リファクタリングのサイクルが楽しくて暴走したと言うのもある。
それから重箱の隅をつつくような検証作業に延々時間を費やすこともあったりしたなー。
これらの反省を踏まえて来年はマルチタスキングへの警戒とYAGNIの心がけを忘れずに行きたい。
いろいろな技術的なものに関する雑感
思いつくままに書いてみる。
JavaScript
今年はJavaScriptに力を入れてみようということで『JavaScript: The Good Parts』や『JavaScript クイックリファレンス』等を読みながらTitaniumのコードを書いたりしていた。
これまではブラウザ上で動くコードをちょいちょい手直しする程度で、いろいろと理解していなかったのだけど、そういった部分がクリアになったのはよかった。
とにかく書いてて楽しい言語。
CoffeeScript
JavaScriptの楽しさをブーストしてくれる素晴らしい言語。
割と早々にCoffeeScriptに転んだので実は生のJavaScriptを書いていた期間はあんまり長くない・・・
TwitterBootstrap
今までCSSにフレームワークとかいらねーよとか思っていてごめんなさい。
最近はこれを使うのがデフォになってます。でも作ったものはことごとくお蔵入りです。
jQuery Mobile
使いやすくてなかなか良かった。
UIがjQuery Mobile独特のものになってしまう点が場合によっては問題になる気もするけど。
Railsと組み合わせたものをひとつ作ったがやっぱりお蔵入りってどういうことなの。
Rails3
ちょっと目を離すとガラリと変わっているので付いていくのがしんどいと思いつつも、間違いなくいい方向に変わっているので追いかけたくもなるという罪作りなフレームワーク。
個人的には小さいものを作ることが多いのでほとんどSinatraとかPadrinoで用が足りる節もあるが、今ひとつお客さん案件でRailsを使って作ろうかなと思っている大きめのものがある。
Heroku
今年初めて使ってみた。
PaaSはやはり素晴らしい。
東京リージョンで使えるようになればもっとよい。
Titanium Mobile
Titanium Mobileに関してはけっこう長期間触っていた。短期でアプリを組み上げることができるという生産性は素晴らしいと思いつつも、よくわからない不具合に悩まされることも多く、個人的な評価はニュートラル。
初動は間違いなくスピーディに動くことができるのだが、長期間メンテしていくアプリを作る場合には時間が経つにつれ負債に感じ始めるのではないかと思っている。
小さなものを素早く作るには本当にいいと思う。
Guard
いろいろなGuardを使った。とにかく便利。
Guard::RSpecとGuard::CoffeeScriptとGuard::Powあたりは手放せない。
Guard::CoffeeScriptに初pull requestを送ってみたりしたのもいい思い出。
コンパイルエラーの時に赤いGrowlがポップアップするのは俺のおかげですよ。
WordPress
お客さんのサイトを1年くらい運用したらレガシーシステムと化してしまった。
初動の素早さはこれでなくては出せなかったが、正直現在では負債になっていると感じる。
WordPressの無軌道なAPIについていくのにちょっと疲れた。とにかく名前付けのセンスが破綻しているのがきつい。名前重要が身にしみる。
と、すべてがWordPressのせいであるかのように言ってみたが、単に自分がさぼってうまく運用できなかっただと言う面もある。ごめんなさい。
細かいカスタマイズ要求が想定以上に激しかったせいもあるかな。それらに一応対応できているのでWordPress大したものだと改めて思う面もあるけど、SAN値はかなり削られた。
Nanoc
文書書きツールとして重宝している今日この頃。
便利の半分はNanocというよりMarkdownかもしれないけど。
Pow
地味だけどこれは革命的ツール。
とにかく便利すぎるのでよくわからないので使ってないという人は是非使いましょう。
使うのは簡単です。
その他の雑感
未曾有の震災があったりジョブスが亡くなったりと時代の動きを実感する一年だったように思う。
個人的にもそろそろ定年のエントリを書けるくらいの年齢に差し掛かり、柄にもなくぼやぼやしてられないなという感覚が確かな実感としてわいてきたりもしたりして。
それからひとつ見逃せない気づきとして、地道な積み重ねの効果が実感できることがあった。
すぐには効果が見えないほどに地味で、無駄なことをしているのではないかとも思ったことだったが、後々になってなんだかすごい効いてきたと言う。
積み重ねの効果は侮れない。そしてそういう積み重ねが今の自分には圧倒的に足りない。
とまあ上記のような客観的分析をするとストイックな人間のように見えるが、怠け者の俺も強い勢力を持っているので、話半分くらいにうけとってもらえると幸いです。
ともあれ今年も一年ありがとうございました。また次の年で会いましょう。