E-inkの電子書籍リーダー BOOX Note Pro

昔からちょっと興味のあったE-inkタブレットをゲットしてみた。

用途は電子書籍リーダー&手書きメモ。使い始めて一週間目の感想としてはなかなか良い。
一応Androidタブレットだが、Kindleなど電子書籍ストアで購入した書籍がアプリやブラウザで読めること以外にAndroidである意味はない。

E-inkのディスプレイの特性的にもレスポンスが悪いので通常のAndroidタブレットの役割を期待して買ってはいけない。

なぜ購入したか

Kindle Paperwhiteの画面が小さすぎて。
リフロー型の活字の書籍なら快適に読めるが、ページあたりの情報量が少ないので画面が大きくなるとどうなのか気になっていた。

Paperwhiteとの比較

スペック的な

  • 画面サイズはPaperwhiteの6インチに対してBOOX Note Proは10.3インチ。
  • ppiはPaperwhite300ppiに対してBOOX Note Proが227ppi。実際の解像感は遜色ない。
  • ページ遷移はPaperwhiteがサクサク。BOOX Note Proは1秒くらいかかる気がする(個人的には許容範囲)
  • バッテリーはPaperwhiteが数日間数週間持つのに対してBOOX Note Proの方は1時間の読書で5%ほど減る
  • BOOX Note Proの方が画面のコントラストが高く、絵や字が濃く見える(文字サイズにもよる)
  • フロントライトは両方あり

用途的な

  • マンガは圧倒的にBOOX Note Proの方が読みやすい。横にしてもPaperWhiteより表示が大きい
  • 固定レイアウトの書籍は圧倒的にBOOX Note Proの方が読みやすい
  • リフローでほぼ活字のみの書籍はあまり変わらない。ただしページあたりの情報量が増えるので個人的には読みやすくなった
  • リフローで図版を多用する書籍はBOOX Note Proの方が読みやすい
  • カラーの書籍はどちらもいまいち

ちなみに固定レイアウトやマンガはPaperwhiteよりかなり読みやすいが、それでもiPad ProやKindle Fireのようなカラー液晶端末よりは数段読みにくい。ただBOOXは目が疲れないことがメリット。

基本的にPaperwhiteで読んでいたような書籍の読書体験はかなり向上した。

ただページ遷移はアニメーションなしだったが、10/29のファームウェアアップデートでページ遷移がスクロールのアニメーションをするようになってしまった。アニメーションの動きが遅くて気持ち悪い。
表示モードをA2にしたら許容範囲の動作速度となった。

購入してすぐにやったこと

Google Playの有効化

最初は「この端末はPlayプロテクトの認定を受けていません」などと出て使えない。
販売代理店のSKTのサイトの手順の通りにして有効化する。

待ち時間が必要なので使えるようになるまで数日かかる。

ローテーションコントロールPro

BOOXの端末にはジャイロが入っていないので基本は常に縦表示。
横表示にしたい場合はローテーションコントロールProのようなローテーションを固定するアプリで切り替える。

Google Playが有効化したらPlayストアから買える。

Kindle以外の使い勝手

eBookJapan

アプリは重くて使い物にならない。でもブラウザで読めばまあまあ快適。やったね!端末にダウンロードしておくことはできないが・・・

ブラウザでも最初の読み込みがだいぶ遅い時がある
端末のどこかにボトルネックがあるのかネットワークが遅いようだ。

ノート(手書きメモ)

日本語入力のやり方よくわからないのでもっぱら手書き。期待してなかったけど思いの外使いやすい。
複数のノートをシンプルにフォルダ分けして管理できる。

ワコムの技術がインしてるだけあって遅延を感じない書き味。ペンとスクリーンの間に適度な摩擦があってiPad ProにApple Pencilよりは紙に書いている感がある。

PDF電子書籍

オライリーの本とか読んでみたけど字が小さすぎて。そして大きくするとレイアウトが崩れるという。
かろうじて読めなくはないけど。13.3インチならちょうどいい字の大きさだったかもだ。

リーダーはBOOXのデフォルトのリーダー、Adobe Acrobat Reader、Google PDFリーダーなどを試して見たけどどれもいまいち。
なにかいいリーダーないのかな。今のところあまり快適には読めていない。

ミニホワイトボード的な使い方

表示させっぱなしで置いておいてもそんなにバッテリーを消費しないのでミニホワイトボード的に使うことができる。フロントライトつけててもバッテリーの持ちはそんなに変わらない。
ノートに一日の予定やTODOなどを書いて立て掛けておくと状況がすぐに確認できて便利。

それミニホワイトボードでいいじゃん?あなたのおっしゃるとおりですドノヴァンさん。
ただ複数ページ切り替えられるので、新しいメモを書くときに古いものを残したままにできるとか、ものによってはページをまたげるとか、デジタルならではの良さもあるわけです。

バッテリーの持ち

Kindleでは1時間に5%程度。
ブラウザを使って読んでいるとけっこう速いスピードで減る。1時間に10%〜15%程度。

ファームウェアアップデートで色々とリセットされることがある

例えばKindleの設定とか。
ファームウェアのアップデートは自動で行われるので、ある日起動したら設定が元に戻ってたりして若干イラッとくることがある。

BOOX豆知識

ラインナップ

10.3インチのNote Proのほかに以下の画面サイズがある。

BOOX Note Proを買う際には13.3インチと迷ったが、リフロー型の活字の本を読むのにそこまで大きな画面は必要がないというか、iPad Pro 12.9インチで試してみたら視線の移動量が大きくて逆にきつかったのでやめておいた。
主な用途がマンガや固定レイアウトの書籍の場合は13.3インチがいいと思う。

頻繁に携帯するなら7.8インチもまあまあいいサイズのような気がする。

競合他社

LikebookE-Padなど。
今のところBOOXがパイオニアかつポピュラーではあるが競合も追い上げてきている。

差別化ポイントは端末のスペックやディスプレイ性能だけでなくソフトウェアの使い勝手など。うーむ。ほかの端末がどうなのか気になってきてしまった。

ちなみにいずれも中国の企業。

ストアのアプリは安全ではない

BOOXデフォルトのストアでE-inkディスプレイ用にカスタムしたアプリが配布されているが、BOOX Note Pro自らが安全でないと警告を出す。
AmazonやGoogleのアカウントと紐付けて使う場合は念のため二段階認証を有効にしておいた方がいいだろう。

参考